Microsoft Excel には、セルの参照形式で「A1参照形式」と「R1C1参照形式」の2方式が使用可能です。
A1参照形式では、列にアルファベット文字、行に数字を使ってセルを参照します。これらの文字と番号はそれぞれ列見出し、行見出しと呼ばれます。セルを参照するには、列を表す文字に続けて行番号を入力します。たとえば、「B2」は「列B」と「行2」が交わる位置にあるセルの参照を表します。
=A1(相対参照) =$A$1(絶対参照)
R1C1参照形式では行と列に数字を使ってセルを参照します。この形式でセルを参照するには、「R」に続いて行番号、「C」に続いて列番号を入力します。マクロを使って計算をする際に便利な形式です。
=R[1]C[-1](相対参照) =R1C1(絶対参照)
なお、A1参照形式に戻す場合は、「R1C1参照形式を使用する」のチェックを外します。
現在では、ExcelがWindowsでの主な表計算ソフトですが、以前はその地位を「Lotus123」が占めており、「Lotus123」は、「A1参照形式」を採用していました。
一方、Microsoftは「Excel」の前に「Multiplan」という表計算ソフトを販売しており、「R1C1参照形式」を採用していました。
Excelは「Lotus123」と「Multiplan」の両方のユーザーが使用できるように2種類の方式が選択できます。自社の「Multiplan」の「R1C1参照方式」ではなく「A1参照形式」を既定の方式としたのは、シェアを獲得するための政策があったためです。